【アメリカ】米国郊外の混合オフィスビル、市街地を上回るパフォーマンス

Suburban Mixed-Use Office Markets in U.S. Outperform Downtown Peers

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【アメリカ】米国郊外の混合オフィスビル、市街地を上回るパフォーマンス オフィスの空室率は第三四半期で現状維持

CBREグループによると、2016年第三四半期の米国のオフィスマーケットの空室率は、13.1%と現状維持を保ったままでした。全国のオフィスの空室率は2008年から最も低いレベルとなっており、この一年で30ベーシスポイント(bps)の減少となりました。

オフィスマーケットは底堅い需要と、限られた新築建設に支えられてきました。

“法人はオフィスの面積を拡大しつつあるも、雇用創出の遅さを反映し、近年ではより緩やかなペースでとなっている”

と、CBREアメリカのチーフエコノミストであるJeffrey Havsy氏は言います。

“相対的な需給のバランスで、空室率は今の所停滞している。しかし、オフィスマーケットは、新築建設の供給が今後6~8四半期は減速するので、依然として健全なままであろう”

最近のこのパターンが続くと、郊外では空室率が10bps下落の14.3%となり、市街地では20bps上昇の10.7%となります。

市街地でのリカバリーが大きく遅れた後、郊外は今や4四半期連続で、市街地よりも良いパフォーマンスをしています。

“噂されていた終結にも関わらず、郊外は堅調に機能しています。これは、特に生活や仕事、遊び等、多様な用途を提供するという事と、良い交通アクセスが備わっているという証拠です。”

とMr.Havsyは言います。

“郊外はこれまで否定的に描かれてきて、そのラベルは様々な郊外マーケットの多様性を覆い隠してしまいます。”

これらのロケーションは、そこに相応しいアメニティや交通アクセスを提供し、長く賃貸できる近代的な施設を提供します。

米国マーケットの大部分では2016年の第三四半期には改善が見られました。

63のオフィスマーケットのうち37で空室率の低下がみられ、22では上昇し、4では変化なしのままでした。

四半期ベースで最も減少したのは、ツーソン(170bps)、シンシナティ(130bps)、ラレー(120bps)でした。ウエスト・パームビーチ、ニューアーク、ラスベガス、オールバニー、リバーサイド、そしてサクラメントそれぞれで90bpsか、それ以上減少しました。

中型サイズのマーケットは、ここ数年で最高のパフォーマンスをあげました。2015年の第三四半期と比べ、ツーソン、セントスイス、ラレー、リバーサイド、オークランド、サクラメント、シンシナティそしてタンパでは、極度の空室率の減少を経験しました。

全国の2016年第三四半期に空室率が最も低かったのが、ナッシュビル(5.5%)、サンフランシスコ(6.7%)、ラレー(8%)、オースティン(8.1%)、シアトル(8.6%)、オークランド(8.7%)、サン・ホセ(8.9%)、そしてピッツバーグ(9.2%)でした。

この記事は、2016年10月11日に『World property journal』に掲載された「Suburban Mixed-Use Office Markets in U.S. Outperform Downtown Peers」を翻訳しております。

翻訳元:
Suburban Mixed-Use Office Markets in U.S. Outperform Downtown Peers