イギリスの賃料、今後5年間で住宅価格よりも急速に上昇する見通し

UK rents expected to rise faster than house prices in next five years

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Ricsの調査から、イギリスで増え続ける賃貸住宅に住む人々に対し、更なる困難が浮かび上がっています。

Ricsの調査によると、イギリスの賃料は今後5年間で住宅価格よりも速く上昇すると予想され、英国で増加する賃貸人に更なる悲劇をもたらしそうです。
ロイヤル・インスティテュート・チャータード・サーベイヤーは、賃料が今後数年間で25%以上上昇すると予測し、一方で住宅価格の伸びは20%未満に留まるとなると予測しています。

1月までの3ヶ月間、賃借人の賃貸物件に対する需要は引き続き増加しました。家主たちは今後12ヶ月間でポートフォリオを縮小する事を見込んでいるので、賃借人にとっては物件の選択肢が少なくなり、賃料を引き上げる可能性が高いという調査結果が出ています。
Ricsによると、四半期連続で、賃貸マーケットに出る新しい物件情報の数が不足しており、Ricsのメンバーたちはこれが更に悪化すると予想しています。

過去数ヶ月間に、英国最大の家主であるファーガス・ウィルソンと妻のジュディスを含むたくさんの不動産投資家が物件を売り払いました。

Ricsのこの調査は、政府が民間のディベロッパーに賃貸用の大型マンションを建設させ、またそれが長期的な「家族に優しい」賃貸であることを約束した「住宅白書」が公開される前に、行われました。
賃貸世代と呼ばれる人たちは、これらが新しい特定目的の賃貸マンションに限られており、低収入の賃借人には、家賃が収入の3分の1も要したという非難しました。

しかし、Ricsの英国政策責任者であるJeremy Blackburn氏は、閣僚たちはこの組織に耳を傾け、新築の賃借部門には「ターボブースト」が必要だと力説したと述べた。

"同時並行で、私たちは小規模な家主たちに対して懲罰的な措置を止める必要があります。 仲介手数料免除の詳細はまだ出ておらず、明らかな長期契約の強制に伴い、不動産投資を阻害する可能性がある。 政府はStopとGoの両方のシグナルに、同時に注意する必要があります。"

と、同氏は言いました。

Ricsの調査によると、25%の鑑定士が1月の住宅価格の上昇を報告しました。
住宅価値はロンドンを除き、今後12ヶ月間にわたって英国全体で上昇傾向を続けると予想されており、特に北西と南西のイングランドと北アイルランドでは強い成長を見ています。

需要と供給は停滞しています。 Ricsによると、全国で販売される不動産の数は歴史的にも最低水準に近く、一方で鑑定士の5%は住宅購入者からの需要の増加を報告しており、8月以降最も低い数値となりました。

住宅ローン助言局の融資責任者であるブライアン・マーフィー氏は、数ヶ月にわたって多くの地域で見られた賃料の上昇は、

"不動産投資ゲームの中にいる家主にとっては良い成果だが、民間の賃借人にとっては、それほど良い話ではないかもしれない。"

と述べています。

この記事は、2017年2月9日に『The Guardian』に掲載された「UK rents expected to rise faster than house prices in next five years」を翻訳しております。

翻訳元:
UK rents expected to rise faster than house prices in next five years