【アメリカ】全米の中古物件販売指数7月は上昇

Pending Home Sales in U.S. Uptick in July

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全米不動産協会によると、アメリカ合衆国2016年7月の中古住宅販売仮契約指数はほとんどの州で増加し、ここ10年間で2番目に高い指数となりました。ただ、中西部のみ、先月の契約数は落ち込みました。

中古住宅販売仮契約指数は、契約者に基づく指数で、6月に下方修正され、109.9ポイントとなりましたが、7月は1.3%上昇し111.3ポイントとなりました。そして今現在は2015年7月の109.8ポイントよりも1.4%高くなっています。この値は、今年4月に記録した115.0ポイントに次ぐ、今年2番目の高さとなっています。

全米不動産協会チーフエコノミスト、Lawrence Yunは、西部での大きな飛躍が7月の中古住宅販売仮契約指数全体を持ち上げたと分析します。

“夏の間、厳しい在庫状況に手間取ってきたが、先月の契約活動から主要都市で少なくとも徐々に上向き始めている”

彼は言います。

“より多くの住宅購入者が成功を手にしているという事は、不動産マーケットにおいて秋に向けた良いニュースである。しかし、未だに買い手側は物件の選択肢がほとんどなく、購入を決断するまでの時間もほとんど取れない。もし、より多くの物件がマーケットに出回っていれば、更に多くの契約があったのではないかとの疑問も残る”

更に、Yunはこう付け加えます。

“西部の先月の指数は、強気な労働市場情勢指数のために、ここ3年で最も高くなっている。もし、物価上昇を控えるためにより多くの住宅が建築されるのならば、継続的な価格上昇懸念を軽減することができ、健全な就業率が更に多くの契約をもたらすはずである。”

最近の住宅建設のデータは、新築物件のサイズと予算はここ一年で縮小されていると言う事実を示しています。Yunによれば、これは、建築業者が大規模建設や高級市場向けの高級物件から、中~低価格物件購入者向けの物件に焦点を当てるように変わってきているという、早期指標であると言います。

Yunは言います。

“ハイコストアリアの不動産エージェントたちは、若い家族向けの、値ごろな一軒家やタウンホームの底固い需要は大いにあるとかなり長い間言っている”
“ローンの最低利率にも関わらず、今年は今の所、初めて物件を買う人の顕著な増加がみられないため、大きな起爆剤でもない限りは、持ち家率のこの50年の低迷を打開することは難しい。”

今年の中古住宅販売件数は、2015年から2.8%増加の5.38ミリオンになると予想されており、2006年(6.48ミリオン)以降、年間のペースが最も高くなっています。一年前に6.8%加速して以降、平均中古物件価格は4%前後の緩やかな上昇になると見込まれて言ます。

  

地域別詳細

北東部の7月の中古住宅販売仮契約指数は0.8%増加の96.8ポイントとなっており、これは一年前から1.1%増加したことになります。中西部では2.9%増加の105.8ポイントとなり、これは2015年7月よりも1.1%減少したことになります。南部の中古住宅販売件数は0.8%微増の、123.9ポイントとなっており、去年の7月よりも0.4%増加しています。西部では7.3%急増の108.7ポイントとなっており、これは1年前の6.2%増加となっています。

  

この記事は、2016年8月31日にWorld Global Journalに掲載された「Pending Home Sales in U.S. Uptick in July」を翻訳しております。

翻訳元:
Pending Home Sales in U.S. Uptick in July