イギリスの不動産投資にかかる税金や費用について

Taxes and Expenses for Real Estate Investment in the UK

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イギリスの不動産投資にかかる税金や費用について

このページではイギリスの不動産投資にかかる税金や費用についてご紹介します。
以下で紹介している税率などは2017年1月時点のものであり、最新情報はJETRO(日本貿易振興機構)の「英国の税制」ページをご覧ください。

不動産の購入にかかる税金や費用

印紙税は購入した不動産の額によって異なります。税率は下記の通りです。

<購入価格>
0~£125,000…3%
~£250,000…5%
~£925,000…8%
~£1,500,000…13%
£1,500,001以上…15%

また、登記費用も購入した不動産の額によって異なります。詳細はイギリス政府ホームページの「Land Registry:Registration Services fees」をご覧ください。

その他、不動産の購入前後にかかる費用には以下のようなものがあります。

  • 物件調査費(サベイヤー(不動産鑑定士)による物件評価レポート料金)…£500~£800+VAT
  • 弁護士費…契約は必ず売り手と買い手の弁護士によって行われます。£2,000~£3,000+VAT
  • 仲介手数料…通常、物件費用の3%程度かかります。

さらに、新しい住宅用不動産リース物件の場合、現存価値が£125,000を超える際は、超える金額に対して1%の追加課税があります。注意が必要なのは、売買価格が£125,000以下で税金が発生しない場合でも、原則は申告をしなければいけないことです。また、法人や複数名で不動産を購入した場合などは、上記とは異なる税率等が課税されるので事前の確認が必要です。

不動産の保有にかかる税金や費用

不動産を保有する場合にかかる税金の代表がインカムタックス(所得税)です。居住者・非居住者共に£11,000の控除があります。

<課税所得額と税率>
£0~£11,000…0%
£11,000~£43,000の場合…20%(ベーシックレート)
£43,001~£150,000の場合…40%(ハイヤーレート)
£150,000以上~の場合…45%(アディショナルレート)

また、保有に必要な費用として考えられるのは、地代や建物管理費、修繕積立金などです。リースホールドの場合には地代と年間管理費を所有権を持つフリーホルダー(地主・ディベロッパーなど)に支払います。建物管理費や修繕積立金については物件によって異なりますので購入時に確認すると良いでしょう。

不動産を売却する時にかかる税金や費用

最後に、イギリスの不動産を売却する際にかかる税金や費用についてご紹介します。まず税金についてはキャピタルゲイン税がかかります。キャピタルゲイン税はインカムタックス(所得税)のレートによって税率が異なり、以下のようになります。

<キャピタルゲイン税の税率>
ベーシックレート(20%)の所得税を支払っている場合…18%
ハイヤーレート(40%)以上の所得税を支払っている場合…28%

※ただし、£11,100の非課税枠あり。

原則として、非居住者が非課税控除枠を使用することはできませんが、日本はイギリスと日英租税条約を締結しているので、相互で控除枠の使用が認められています。
また、売却時には様々な手続きを代理してくれる弁護士にかかる費用や、売り主として仲介業者に支払う仲介手数料が必要です。おおよそ、以下のような金額がかかります。

  • 弁護士費…£2,000~£3,000+VAT
  • 仲介手数料…通常3%

最新情報は政府などのサイトで入手!常に正しい情報を

税制度に限らず、国の制度は変更になる事があります。もちろん、不動産業者や不動産売買に関わる弁護士が制度の変更などをいち早く教えてくれる場合もありますが、自分で情報をキャッチし、アップデートしていく事は自分の身を守るためにも非常に重要です。
自分が投資する先の国の制度や法律は、政府や信頼できる公的機関のサイトを確認した方が良いでしょう。

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