ロンドンに住もう!〜家探しから賃貸契約、入居、退去まで〜

About procedures and knowledge to live in London

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ロンドンの不動産事情

ロンドンで物件を所有しているランドロードは住宅投資をビジネスとしてやっており、東京と比較すると不動産投資が大変盛んです。 英国のテレビでは毎日住宅投資番組を放映しております。1987年創立の弊社でも現在1700件以上の家やフラットを日本人駐在員に賃貸しております。

これら物件を所有している人達は、英国人、ユダヤ人、そしてかっての植民地から来たアラブ人、インド人、中国人などが多く、それにヨーロッパ各国の中でも、スイス人、イタリア人、ギリシャ人などが多いです。

これら物件は2種類に分かれ、郊外に多いデタッチドハウス、セミデタッチハウス、テラスドハウス、タウンハウスと都心に多いポーターが常駐するパーパスビルトフラットや大きな家を何世帯かに分割したコンバーションフラットに分かれます。

ロンドンで家を探す

英国は穏やかな階級社会ですのでロンドンでも住むエリアによって、生活環境や人種などがだいぶ異なっています。

そして、市内のエリアでも、人気のある場所とない場所では住宅価格が売買でも賃貸でも同じ広さで5倍以上の価格差があります。

ロンドンでも日本人駐在員に人気のあるエリアは安全で会社に通勤しやすく、生活環境が整った都心部のケンジントン&チェルシー区、ウエストミンスター区、日本人学校がある西部のイーリングやアクトン区、そして都心で公園に近いセントジョーンズウッド、ハムステッド地区、北部で評判の良い現地校があるフィンチリーやウッドサイドパーク地区などがあります。英国では学校や病院は税金を払っている場合は無料になります。

アメリカ人、ドイツ人、スイス人、フランス人などで"シティー"で働くビジネスマンはアンファーニッシュで家具が無い物件を探しますが、それに対して日本人ビジネスマンはファーニッシュで家具などの生活に必要な備品が全て整った物件を探します。

賃貸契約をする際のポイント

賃貸契約は年間家賃10万ポンド以下の個人契約(AST)と会社名で契約する法人契約に分かれます。

個人契約の場合は最低6か月間の滞在が義務で、その後1か月のノーティスで契約を解除出来ます。

法人契約の場合は1~2年間の固定契約になり、最低6か月間滞在した後、会社からの転勤などの理由がある場合のみ契約が解除できます。

日本人向けの魅力的な物件はエージェント間の競争が激しく、早く無くなります。 ランドロードから見ると提示価格の家賃で同意して頂き、リクエストが少なく早く入居してくれるテナントが好まれます。気に入った物件が有りましたら、すぐにオファーをして下さい。

リクエストが有りましたら、お客様に代わって家賃交渉を致しますが、全て通る場合と一部しか通らない場合があります。

又、物件を押える為に1週間分のホールディングデポジットを頂く場合も有ります。契約書を作る場合は本人の身分を確認する為に会社や銀行からのリファレンスレターと本人のパスポートのコピーが必要になります。

入居が決まったら準備すること

英国は契約社会ですので、双方が契約書にサインをするまでは賃貸契約書は成立致しません。(subject to contract)

入居日が決まりましたら、1か月分のデポジット、家賃、契約書作成費用をエージェントに支払います。

ランドロードは住宅法に従って、テナントが快適な生活を送れるように物件のプロフェッショナルクリーニングをしなければなりません。弊社ではテナントに代わってガス、電気、水道料金等の名義変更の手続きを代行致しますが、電話は本人が行って下さい。

入居日には社員、ランドロード、テナント、インベントリークラーク立ち合いの元で各部屋の状態、家具、備品のチェックをします。そして、ガスボイラーや電化製品の使い方、生活に必要な地域情報、駐車場の場所、ゴミの出し方なども説明致します。

退去時の流れと注意点

契約満了の2か月前には更新の有無を確認する為にランドロード、テナント双方に連絡します。更新の際には消費者物価上昇率(CPI)を参考に家賃が値上がりします。

退去なさる場合はテナントの費用でプロフェッショナルクリーニングをしなければなりません。インベントリーチェックをし、問題が無ければデポジットは8週間以内に全額返却されます。

ある場合はテナントの同意を前提に修理費用がデポジットから差し引かれます。

菊地 邦夫(MD)